Vol.2990 昔の小金井や近隣でのお盆の様子は現在とは少し違っていました。

昔の小金井でのお盆風景は現在一般的なお盆をお迎えする内容とは少し違っていました。

お迎えしたご先祖様は座敷に盆棚を造りお祭りしました。写真は小金井の旧家で壊す前に写真を撮らして頂いた盆棚です。ここに新しい花茣蓙（はなござ）を敷き、仏壇から移した位牌をお祀りしました。

盆棚はこのように新しい竹を立て飾ります。市制施行50周年記念国分寺市の今昔82頁より転載。

お盆の迎え火、送り火は現在一般的にはおがらを使いますが、昔の小金井では麦藁で松明を作り、それを燃やしていました。昭和40年代になると線香で祖先をお迎えするように変わったそうです。芳須綠著小金井風土記236頁。写真は同じく国分寺市の今昔82頁より転載。

どこの家でも作るご馳走は、その年新しく収穫した小麦粉で朝は”まんじゅう”昼は”手打ちうどん”ときまっていました。ふるさと小金井の80年73頁　　写真は小平市でのお盆のお備えの複製。江戸東京たてもの園展示より。

写真は長生会の前田邸でのうどん会の写真です。小金井を含めて多摩地域ではお蕎麦ではなくうどんが特別の日のご馳走でした。

現在武蔵野うどんと呼ばれているのは明治中期以降の習慣を反映しています。市制施行50周年記念国分寺市の今昔94～95頁より。また一般的に武蔵野うどんは麺が固めです。武蔵野うどんの中で本多新田のうどんレシピが同じく国分寺市の今昔95頁に掲載されています。図書館本館2階の参考資料室にありますが、貸し出し禁止なので本館2階でご覧ください。レシピの詳細が出ています。

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