Vol.3441　小金井路上観察　断片的に残された鉄路柵

JR東小金井駅南口の遊歩道（東町４−４２）に不思議な柵があります。

遊歩道と隣接する宅地との間にはフェンスがあるにもかかわらず、約１.５mほどの不自然なコンクリート柵が残されているのが見えます。

あえて残してあるのでしょうか？？
一体どんな意味があるのでしょう？

柵が、かつては繋がっていてもっと長かったであろうことが、割れている様子から想像できます。

この柵は何なのかを推測するヒントがあります。

2021年に撮影した写真です。
梶野町のけやき保育園北側の空き地（梶野町１−２付近）に、こんな柵がありました。

こちらの写真は見えづらいですが、さらに東側の茂みの中に遺跡のように石の柵があるのが見えます。（2021年撮影）
2022年年8月頃までは、このエリアには至る所に断片的にこのような柵が残っていました。

東小金井駅前に2022年６月まであった「東小金井駅北口第２駐輪場」の入り口脇にもありました。（2021年撮影）

柵の前の看板（平成９年５月設置）には「貨物駅跡地の活用を計画しておりますが、土地区画整理事業工事開始までの一定期間を自転車駐車場用地として借用」と書かれていました。（2021年撮影）

柵の土台のブロックには「１９６５−３」という表示がありました。（2021年撮影）

010-01 00714

実は、ここは1965年４月に開業し、1984年１２月１日の営業廃止まで使われていた「貨物駅」の跡地だったのです。
つまり、至る所に残っている柵は、線路の境界線となる「鉄路柵」だったわけです。

つい最近まで、断片的に残されていた貨物駅の鉄路柵は、「土地区画整理事業」により2022年にほとんど全てが撤去されてしまいました。

かろうじて2023年夏頃まで残されていた一部がありましたが、それもついに撤去されてしまいました。

（最後に残った鉄路柵　2023年４月撮影）

すると、これもやはり鉄路柵？　にしては、ちょっと低いですが・・・
中央線高架化（2009年）以前に使用されていた何らかの柵が残っているのかもしれません。

柵の立つラインを延長していくと・・・

東小金井駅南駐輪場から、北側に約１mのところをまっすぐ伸びていたことになります。
駐輪場はかつてはこのラインまであったのでしょう。
しかし、その先を進んでいっても、その続きらしき柵は見つけることができませんでした。

（ちなみに、線路北側の柵は、ムサコドライビングスクールの脇に残されています！
→フーテンのくりキチさんレポート　Vol.2504 さよなら国鉄東小金井貨物駅 ）