Vol.2415 小金井で、よかった。『ワレワレのモロモロ』 – 小金井編 – 完成披露上映会で感じたことイロイロ

自宅から徒歩圏内にすてきな芸術ホールがある幸せ。

見慣れているからこそ、いつもそこにあるからこそ、自分が住んでいる町の魅力が色褪せてしまうことってありますよね。

ポストコロナに移行しつつあり、社会活動も少しずつ回復の兆しを見せている今、わたしが改めて実感しているのは小金井宮地楽器ホールのすばらしさです。

6月26日（日）には、宮地楽器ホール大ホールで行われた『ワレワレのモロモロ』小金井編完成披露上映会に参加してきました。

これに先立ち6月20日（月）に行われた試写会では、上映された3本の映像作品を創り上げたアサヌマ理紗さん・廣川真菜美さん・冨安美尋さんが主役でした。試写会後にはざっくばらんなトークセッションも行われ、充実した作品づくりの様子が伝わってきました。

完成披露上映会での主役は、映像作品そのもの。

そして、それぞれの作品に命を吹き込んだ俳優のみなさん、撮影班のみなさんでした。

『ワレワレのモロモロ』は、小金井市在住の作家・演出家・俳優の岩井秀人さんによる人気企画です。約8年前にスタートし、全国でワークショップや公演形式として制作が続けられてきました。

今回は小金井宮地楽器ホール10周年を記念しての”小金井凱旋”となったそうで（小金井宮地楽器ホール岩井秀人アーティストインタビューより抜粋 ）、岩井さんご自身の小金井に対する思いも込められていたそうです。

ワレワレのモロモロも全国津々浦々、時に海を渡って参りましたが、今回はわたくし岩井の生まれ育った町、小金井で開催でございます。

…（中略）…これら参加者の人生に起きた理不尽や葛藤を「作品」にするために、過去を思い出し、言語化し、それを俳優や撮影担当に伝えて、改めて自分の人生を捉え直したり、そこに新たな視点や未来の可能性を見出したりという経験は、紛れもなくこの「小金井宮地楽器ホール」でゲッチューされたものです。

僕自身も人生に起きたことのほぼ全ては小金井が事件現場であり、それを台本化する作業をし続けたデニーズも他ならないここ小金井の北口にあるデニーズなわけです。

小金井って、東京なんだけど東京に入りきれていない感じのする絶妙な場所で、地方から東京にやってきた人たちとも、23区内で生まれ育った人たちとも違う視点を持てるところで、だからこそこういった、「荒々しい人生の最中に、一旦それを振り返る」ということに適してる場所なのではないだろうか、と思ったりするのです。

ワレワレのモロモロ - 小金井編 - 上映会パンフレットより