2019.11.11

催し・イベント・行事・活動

Vol.1306 【不思議な国ネパールその2】ネパール流ヨガを体験してきました

ナマステ！

11月10日（日）に行われた公民館緑分館主催の国際交流イベント「不思議な国ネパール」第2弾は、楽しみにしていた方も多かったヨガでした。

ヨガといえばインド…と思っていたのですが、ネパールでも暮らしの中に溶け込んでいる大切な文化なのだと知りました。

たっぷり2時間をかけて本格派のネパール流ヨガに挑戦してきましたので、筋肉痛に悲鳴を上げつつ、詳細をレポートしていきたいと思います～。

小金井だけのスペシャルヨガ

ヨガを教えてくださったニラージ・ギャワリ先生

「ネパール流ヨガ」と勝手に呼んでしまっていますが、講師を務めてくださったネパール出身のニラージ・ギャワリ（Niraj Gyawali）先生は、普段はハタヨガをベースに6種類（立ち・逆転・体側のばし・前屈・後屈・ねじり）の身体のポーズと呼吸法を組み合わせた「ニーマルヨガ」を教えているそうです。

ニラージ先生は今回の小金井市でのセッションのために、ヨガ初心者でも楽しめる特別プログラムを考案してくださったのだとか。ありがたいですね。

基本ポーズあり、かな～～り難易度が高い応用編ありの、メリハリの利いたセッションでした。

ヨガの神様はヒマラヤに

ヒマラヤにそびえるカイラス山のひときわ美しい稜線　ynwangjing / Pixabay

まずはヨガについてのお話を少し。

日本では「ダイエットや美容のために」とエクササイズ感覚でヨガを楽しむ方がたくさんいますし、筆者もそのひとりなのですが、ネパールでのヨガはちょっと違うそうです。

ヨガとは、体と心が一緒になるようにバランスを整えていくもの。ヨガの教えには八支則という8つの段階があり、ふつう「ヨガ」と思われているのは「アーサナ（座法・ポーズ）」という3段階目なのだそうです。

八支則では、まず体をほぐしてから呼吸法により自分の内なる衝動や感情に打克ち、やがて究極の「サマーディ」という深い瞑想の状態に入ることを目的としているそうです。仏教の修行法である禅とも似ていますね。

「ヨガの神様」と崇められているのはヒンズー教のシヴァ神で、もともとヨガを創りだしたとされているそうです。シヴァ神は妃であるパールバティー神とともにヒマラヤ山脈に暮らし、カイラス山でヨガの鍛錬を積んでいるので、ヨガの発祥地はヒマラヤ山脈であるとも言えるそうです。

あたりまえのようにヨガがある暮らし

そんなヒマラヤに抱かれた山あいの小国、ネパール。生活のなかであたりまえのようにヨガを行っている人々がいるそうです。

ニラージ先生ご自身は、いつヨガを始めたか覚えていないのだそう。朝起きて、気づいたら家族がごくふつうにヨガをやっていた…というぐらい、生活に溶け込んでいたヨガ。8歳からは本格的に学び、16歳の時からヨガを教え始めたそうです。

ニラージ先生、そして兄のニーマル・ラージ・ギャワリ先生の祖父は、ネパールの首都・カトマンズでヨガ・アシュラム（ヨガの学校）を開校した先駆者だったそう。やがて外国からヨガを学びにくる人たちの熱意に応えるために、先生自ら海外に出てヨガを教えるようになったそうで、ニラージ先生は9年前に来日したそうです。

ちなみにニラージ先生が一番好きなヨガのポーズは「蓮華座（パドマ・アーサナ）」。

まずは呼吸法から

そのパドマ・アーサナを組んで、いよいよヨガセッションが始まりました。

まずは「オーム（阿吽の呼吸）」を唱えます。広々としたレクリエーション室の空気が振動し、いつもとちょっと違う公民館になりました。

こちらも呼吸法のひとつで、「止息」の練習中。4秒間息を吸い、16秒間息を止めて、8秒で息を吐ききる、という呼吸をくりかえし行いました

バックに流れる音楽はネパール語のお経のようにも聞こえます。後でニラージ先生に伺ったところ、「マントラ（英：chanting）」というそうです。

お次は「木のポーズ」と「三角のポーズ」、2種類の立ちポーズ。必ず左右対称に行うので、体の歪みに気づきやすくなります。

股関節を柔軟にする「蝶のポーズ」は、足の裏をくっつけて膝を曲げ、脚でひし形を作ります。膝を床に対して上下にゆっくりと揺り動かしはじめ、徐々にスピードアップしていきました。先生のスピードについていける人は誰もいないぐらい、ものすごい羽ばたき！

肩こりに効くポーズ

肩こりの辛さを効果的に軽減してくれるポーズも教えていただきました。

まず、上の写真のように手を肩の高さに上げ、呼吸と合わせながら空を飛ぶようなイメージで背面へ水平に押し出します。

こちらは肩回し。両手を両肩に置き、ひじを前から上を通ってぐるんと一周させます。最後に首を回して筋肉をほぐせば、だいぶ肩こりが改善するとのこと。デスクワーク中でも気軽に実行できそうですね。

休憩タイムに団らんも

休憩中は先生と参加者との交流の花が咲きました。

「私、ヨガは初めて！」という方が多かったのですが、ニラージ先生はさほど驚かれる様子もなく、にこやかに「いかに無理せず、自分のペースでやるか」の大事さを語っていたのが印象的でした。

超絶！一番難しかったポーズは…

さて、休憩をはさんで和やかな雰囲気になったかと思いきや、終盤にはいきなりこんな大技が！！

「バッタのポーズ」です。

これには多くの参加者がお手上げ。

最後は「肩立ち（サルワンガ）」の逆転のポーズで締めくくりです。終盤の難易度が高かったおかげで、やり遂げた爽快感でいっぱいになりました。

みなさま、おつかれさまでした！

講師を囲んで、NPO法人日本ネパール友好協会のみなさんと

ヨガセッション終了後、先生と参加者2名にお話を伺ってみました。

ニラージ先生いわく、「ふつうのクラスはもうちょっとハード（笑）」。

さらに「ヨガは何歳からでも始められる」ともおっしゃっていました。現に、先生が教えている「ニーマルヨガ」で一番多いのは35歳～45歳の生徒さん。最年長の方は80歳だそうですよ！

ヨガの先生3人と、ディープなヨガ話

ご自身も東町のマロンホールで「ゆったりYOGA」クラスを主催している寺澤佳美さんは、ニラージ先生のヨガセッションについて「基本も応用も織り交ざって強弱があり、ちょっとハードルが高めなかんじでスッキリした」と笑顔で語ってくださいました。

もうおひとり、貫井北町の上宮大澤神社で「グレイスフルヨガ」を主催している後藤久美子さんは、「市報こがねい」に掲載されていたヨガの文字にピピッと惹かれて、今回の参加を決めたそうです。さすが、ヨガに対する感度が洗練されていますね。

その後、寺澤さんと後藤さん、そして日本ネパール友好協会の方々と共にニラージ先生とひとときの団らんを楽しみ、いろいろディープなヨガ話を伺いました。

どんな内容だったのかは……、機会があればぜひ語らせてください！

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