2018.10.02

歴史・今昔・学習・環境

Vol.880 小金井市観光まちおこし協会発行の【昭和の小金井】を読んでみました📖

今回のまろん通信は、小金井市市制60周年ということで、小金井市観光まちおこし協会が発刊した【昭和の小金井】を読んでみての個人的な感想のまろん通信です。

さ、開いてみます。

まず興味深く読みましたのが、【行楽地小金井】というあたり。
小金井のまちは現在は都心へのサラリーマンのベッドタウンや学校、公園というようなイメージも大きいですが、やはり小金井桜ということで、行楽地として、大正時代あたりからは更なる集客を狙っていたいたようです。

大正15年の武蔵野小金井駅開業に対してはけ一帯の別荘地化と相まってて有権者や富裕層は土地の買い占めや行楽地の開発に乗り出したそうです。
そういえば、はけ一帯は富裕層の別荘地だったあたりが公園や緑地などでいまでも残っていますよね…
滄浪泉園、三楽の森など…
写真とともに、いろいろな解説を読む事ができます。

つぎに興味をもったのが皇太子(平成天皇)の小金井時代のあたり。
小金井のまちの歴史をさぐってみると平成天皇が皇太子時代の戦後すぐあたりからの小金井の話がいろいろな資料や書物にでてきますが、【昭和の小金井】は実によくまとめられているなという感想です。

東宮仮御所や学習院中等科小金井校や学習院中等科小金井校の寄宿舎清明寮の実際にあった場所がわかる米軍撮影の航空写真が載っていて、実際に現在の小金井公園のどのあたりにあったかがわかる実に貴重な写真だと思います。

平成天皇の皇太子時代の小金井での様子がわかる写真なども多数載っています。
そして焼失した仮東宮御所の火災の写真も載っています。
これは貴重だと思います

山王稲穂神社あたりでは3億円事件の第四現場であった写真が載っていました。
そのあたりだったんだ…と今回初めて知りました。
小金井分水の山王窪の築樋の写真も載っています。
小金井分水は小金井のまちの発展にはかなり重要です。

また現在の東京学芸大学とその周辺にありました、陸軍技術研究所の米軍撮影の航空写真も見物だと思います。
実際にどのあたりが境界線だったや建物の配置など、いろいろよく解説されています。

野川とはけ周辺では貫井プールや三楽荘、スカイコーポラスについてや野川周辺の水田の様子や坂、野川、はけの文化人などが写真と供に解説されています。

そして、昔の写真と現在の写真を比較しながらの小金井のあちらこちらのまちの今昔写真も見ものです。

昔の写真をみてみますと、お祭りや宣伝などは今よりずいぶん華やかな装飾だったんだなぁ…とある新鮮でした。

昔の写真を見て、私が特に気になったのが道の様子。

西武多摩川線で多摩川から運搬され、小金井で砕石された砂利ははどうつかわれたのか…

まちを作るには砂利は重要なアイテムなんだな…

小金井の東側を走る西武多摩川線ですが、砂利運搬線として開業して、西武経営の砕石工場が現在の東町1丁目にあったそうで、そちらの写真も載っています。

小金井のまちにも、一部、西武グループの関わりもがあったのかな…

また中島飛行機三鷹研究所や府中であった花火工場の大爆発事件についても載っています。
両方とも小金井のすぐそばで、花火工場については府中ではありますが、元々は貫井の花火師鈴木三郎右衛門所有の花火工場だったそうです。
小金井で盛んであったの花火と府中の花火工場爆発がつながります。

ということで、今回小金井市市制60周年ということて、小金井市観光まちおこし協会が発刊した【昭和の小金井】をみますと、小金井というのまちがいろいろな経過を経て、いろいろな人たちが暮らし、変化しながら、現在にいたっているあたりを写真と解説で学ぶ事ができます。

小金井のまちの発展は凄いなぁ…と写真と解説でみせてくれる、非常によくまとまった一冊です。
小金井市が誇る小金井市文化財センター学芸員、多田哲さんの編集、解説です。
さすがです。
(クリコ😊☝)

昭和の小金井写真集『地図と写真で読み解く昭和の小金井』（2,200円・税別）
貴重な当時の写真を、現在の写真と当時の地図で撮影地点を特定し、市文化財センター人気の学芸員・多田哲氏の編集、解説。
小金井市観光まちおこし協会窓口又は市内書店で販売中です。

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サクラコクリコさん: 小金井のまちの素敵なあたりをまろん通信でレポートできたらな…と思います。
どうぞよろしくお願いいたします😊🌳

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