Vol.3485　小金井路上観察　ほとんど意味のない石のある風景２　本町編

武蔵小金井駅から程近い路上（本町２−３）に、不思議な石柱があります。

細い道なので、おそらく車が内輪差などで塀に直接傷をつけないように建てられた「いけず石」だと考えられますが、不思議なことに、いけず石はガードレールの中にあります。

意図してか意図せずか、ガードレールに厳重に守られている状態です。

守るために設置された「いけず石」を守るガードレールが設置されているため、
まったくその役割は果たせていないことになります。

それどころか、ガードレールの方が少しだけ高いために、そこにいけず石があること自体ほぼ気づかれていないようです。

上から見るとこういう感じ。ガードレールを設置する際に、撤去することもできたのでしょうが、なぜか残ったようです。

いけず石が守っている塀の中の「大久保園」地主の大久保勝盛さんに、このいけず石（車止め）のことをお尋ねすると、狭い道のためガードレールがあることは認識されておりましたが、その内側にひっそりたたずむ石柱のことは、なんとご存知ないとのことでした！

いけず石のある角を南に曲がると、かなり狭い路地に入ります。

反対側からの眺めはこのようになっています。
電柱も左右に立っているので、できればあまり車で通りたくない道です。

いけず石のあるコーナーの反対側（わくわく都民農園角）にも、現代風のアーチ型防護柵が設置されています。

2019年の航空写真（国土地理院より）
赤丸（筆者追記）が今回のコーナーです。

2009年の航空写真（国土地理院）には、セブンイレブン武蔵小金井駅東店はまだありませんが、道の形はまったく変わっていません。

1990年の航空写真（国土地理院）では今より緑は深いものの、やはり道の形は今と変わっていないことがわかります。

駅周辺ということもあり、区画整備が進み、道路の拡張がされている場所も増えていますが、
ここは昔のままの狭い道が残っているようです。
いったい、いつから、あのいけず石は立っているのでしょうか？？

大久保さん曰く「もうここだけしかブロック塀が残っていませんが、昔はブロック塀がもっと長く、一部は有刺鉄線になっていました。その頃には、他の角にもあったのかもしれません」とのこと。
その後、有刺鉄線は危険なため、メッシュフェンスに取り替えられた際に、ブロック塀も撤去され現在残っている部分だけになったとのこと。