Vol.2420 武蔵小金井駅周辺に銀行が多いわけ

武蔵小金井駅周辺には近隣他の駅と比べても銀行が多く、銀行に関して便利な地域となっています。近隣の駅前に比べて何故この様に多くの銀行があるのでしょうか？

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写真は昭和45年の武蔵小金井駅北口です。小金井街道右側（東側）に多摩信用金庫、三菱銀行、共和銀行の看板が見えます。左側のマツヤ靴店と多摩信用金庫（当時は多摩中央信用金庫小金井支店）は現在と同じ場所です。

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こちらは同じく昭和45年駅北口ロータリー横（踏切前)からの写真です。小金井街道の左側（西側）に富士銀行、右側に日本勧業角丸証券が見えます。自動車もスバル360など当時の車が写っています。当時の軽自動車は360CCで4人のると坂を登るのも難しかったです。

当時の宅地面積と畑地面積推移を見ると、昭和33年　宅地292．6町　畑地440．9町が昭和40年には　宅地456．4町　畑地264．1町　と宅地面積が155．9％増加　畑地面積が59．9％に減少しています。これは畑地ばかりで無く、昭和30年代前半には小金井に有った養鶏場・養豚場・芝生の畑なども無くなっています。これは採算の問題では無く、養鶏場など周囲が宅地化して悪臭問題が大きくなったためでした。当時は土地面積の単位として「町」使っています。宅地化が進む以前からの金融機関としては多摩信用金庫、JA東京むさしのみでした。

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昭和38年の本町住宅建築当時の写真です。団地が出来ると一気に人口・戸数が増えました。

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人口増加の影響で東小金井駅が出来るまでは武蔵小金井駅はこの様に混雑していました。階段まで人がいっぱいです。

農地などの宅地化が一気に進み、土地の売買が大きくなりました。当時の市誌には「次々と進出してきたのは（市誌が編纂された昭和43年からの）この3～4年のことである。これら諸銀行の機能として地元への貸付額は少なく、大部分が預金扱いである。つまり利殖ブームの触手がここまで伸びてきたことである。」と書かれています。小金井市誌Ⅰ地理編145頁　人口・戸数増加には一戸建てばかりで無く集合住宅・団地の建設も大きく関係しています。

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つまり一気に宅地化が進む、イコール売買金額が大きくなる。この流れで預金獲得の為に各銀行の進出がありました。周辺と比べてもいかに当時の小金井の宅地化が急激だったことが原因です。開設年からみても多摩信用金庫さんとＪＡ東京武蔵さん以外は宅地化ブームでの進出でした。この様に急激な宅地化が現在の銀行数が多い訳けです。

写真は当時小金井にあった養鶏場の風景です。