2019.08.19

催し・イベント・行事・活動

Vol. 1192 小金井に河童がやってくる！ミュージカル『瓶ヶ森の河童』の舞台稽古におじゃましてきました

今年も小金井に河童がやってきます。

2019年8月27日（火）18:00（開場17:30）から、小金井宮地楽器ホール大ホールにて、ミュージカルカンパニーふるきゃら公演・子ども参加ミュージカル『瓶ヶ森の河童』が上演されます。

2017年から3年連続で上演されている、言わば地元密着型ミュージカル。あなたはもう体験されましたか？

自然と人間の関係性を根本から問う感動的なメッセージ、そして美しい舞台セットと衣装もさることながら、このミュージカルに華を添えているのはやはり地元の小学生たち。ステージでは毎年元気いっぱいの歌とダンスを披露し、観客を沸かせてくれています。

上演を一週間後に控え、子どもたちはどのような練習にはげんでいるのでしょうか。稽古の現場を取材してきました。

うだるような猛暑の午後、なにかと忙しい夏休みの合間をぬって小学生たちが続々と集まってきました。

今年は小金井市・および近隣在住の小学1年生から6年生まで37名がオーディションによって選ばれたそうです。

台本もかなりの分厚さです

驚いたことに、子どもたちが稽古に集うのはたったの４回。

３回目の今日は、歌・ダンス・セリフなどをだいたい全て通して演じるのが目標でした。いかに短期間で言葉と動きを習得しているかと思うと脱帽です。子どもたちの記憶力たるや、本当にすばらしいですね！

それだけハードな練習なのかなと思いきや、準備体操の時から笑いが絶えない和やかな雰囲気でした。

以下、笑顔とワクワク感満載のお稽古の様子をご覧ください。

全員そろってフィナーレの練習

子どもたちが扮するのは森の動植物たち。こちらは♪ひらひらひらり♪と歌っているお花さんです

手にはノコギリザメ？（どのように使うかは舞台を観てからのお楽しみ！）

演技には子どもたちの個性が光ります

なんてこったい、さらわれちゃったー！（でも楽しそう）

先生方のはつらつとした指導のもと、子どもたちの顔がみるみる輝きを増していきます

演技指導の際、先生方は「大きく！」と何度もおっしゃっていました。

大きな声で、大胆な動きで。ふだんは大きな声や動きを表現することが制限されてしまう現代の子どもたちにとって、ここはクリエイティブなエネルギーを存分にぶつけ合える場所。水を得た魚とでも言うのでしょうか、全力で自分の役を演じている子どもたちの顔は一様にキラキラしていました。

ミュージカルカンパニーふるきゃら事務局担当の髙橋久代さん。キツネの衣装を手に

ミュージカルカンパニーふるきゃら事務局の髙橋久代さんに伺ったお話も印象的でした。

髙橋さんが『瓶ヶ森の河童』の公演を重ねるごとに思うのは、小金井の子どもたちの順応力。自然との接点が多い小金井に住んでいる子どもたちだからこそ、ふだんから動物や植物に親しみを感じていて、すんなりと役に入っていけるのかも、とおっしゃっていました。

さすが、水と緑の小金井で育った子どもたち！

稽古が終わって外に出ると、もう夕焼けが迫っていました。

ひとつの舞台が完成するまでに、セリフを覚え、ダンスの振り付けを覚え、歌を暗記し、ステージの立ち位置や入退場のキューを覚え……、と数限りない行程があるのだとあらためて実感しました。

それを覚える子どもたちや役者さんたちの労力、そして毎年それを子どもたちに教え続ける先生方の労力。

双方の努力が結実し、舞台が成り立っています。

同じシーンをくり返し練習しながら、みんなで徐々に作品を作り上げていくのは大変です。でも、その大変な作業を経て、子どもたちは「協同作業」というとても大事な経験を得ているのだなと思いました。

今年は福島でも『瓶ヶ森の河童』を上演したそうです。河童の感動はじわじわと広がりつつあるのですね。

次回は8月27日（火）の今年一度限りの『瓶ヶ森の河童』小金井公演をレポートしていきたいと思います！それでは、会場でお会いしましょう～。