こども農園2022.11.23

こども農園の記録　#37　雨宿りと雨祭り

祝日実施だからと、こども農園で育てたサツマイモを使って、みんなで焼き芋をしようと意気込んでいましたが、今日はなんと土砂降り。しかもとっても寒い。

学校がお休みの日だから、みんな集まるのも早いに違いない。寒い、雨の日だからこそ楽しめることってなんだろうと、ひとまずとびきりにおいしい「石焼き芋」を仕込んでおくことにしました。

石焼きは、余熱を使ってじっくり焼くことで、甘味も増して皮まで美味しくいただけます。

ほっくほくで暖かい芋をみんなで、温かくいただきました。

農園は外で活動できることが何よりもこどもたちにとっての魅力ですが、こんな土砂降りの日ならではの楽しみ方って何だろう。かつて農業がこどもたちの家庭での日課で、家業でもあった時代のことを調べていると、「雨の日は、雨祭り」という言葉を発見しました。

雨が降ったら、潔く農作業をお休みにする。それを「雨祭り」と呼んで、その日は一切畑に入ることはできなかったということです。そんなわけで、今日は「雨祭り」と思い切って、室内でとにかく手仕事をする日にしました。

一つはサツマイモの蔓を使ってのリースづくり。

芋だけでなく、その蔓も大切に使わせていただきます。こども農園のサツマイモでは少し足りなかったので、お隣の大久保園さんからも分けていただきました。

それから、夏の暑さ対策で使っていた麻布がたくさん余っていたので、こちらを使って、色とりどりの麻紐と毛糸針で縫い物をしました。

時間もたっぷりあったので、こんなにたくさんつくった子もいました。

雨の日だから、集中できること、じっくりと取り組めることもあります。

温かいお茶を飲みつつ屋根の下で雨宿りしながら、「雨祭り」を過ごす時間は、畑・農の場ならではかもしれません。季節や、その日の天気など、自然とともに営むということを大切にしていきたいと改めて感じました。

＊「雨祭り」という習慣は、内山節著『子どもたちの時間』（1996年、岩波書店発行）に記述があったものです。