こども農園2023.09.06

こども農園の記録　#21　大根採種／小金井マクワ／秋野菜担当決め

９月に入り久しぶりのこども農園活動日。畑の風景もすっかり秋めいてきています。稲穂もだいぶ大きくなりました。

落花生の葉にきれいな「ルリクチブトカメムシ」を発見！

こども農園の畑は、あえて野草を抜かずに残したり、刈った草を畑に敷いて持ち出さないようにしているので、いろいろな生き物のすみかになっているようです。

そんな畑の一角に、何やら豆のようなものがたくさん落ちていました。

この落花生のような殻は、大根の種を守る房です。

去年の冬に育てた大根を春夏に花が咲くまで育て、その後、豆ができたものをこの時期まで乾かしたら、中から種をとることができました。

種取りを終えて、今日の畑のおやつの時間です！今日のおやつはこちら。畑にころりと転がっている、まあるい実。これは一体何でしょう？

答えはマクワウリです。今年育てたものは、1600年代から美濃国（現在の岐阜県南部）の真桑村で生産されていたものが、江戸に伝わり、その後小金井の農家が代々育てて種を守ってきたもので「小金井マクワ」と呼ばれている種類。江戸東京野菜の一つです。（詳しくはhttps://www.tokyo-ja.or.jp/farm/edo/29.php）

市内農家の大堀ファームさんが毎年育てて種を守ってきてくださったものを譲っていただき、今回栽培に挑戦しました。
せっかくなら昔ながらの農法で育てようと、化成肥料を使わず、冬にみんなで踏んでつくった堆肥や、ボカシだけで、もちろん農薬なども用いずに育てたので収穫できるか心配もありましたが、なんとか成功しました！

切ってみると、断面はメロンのようで美味しそう！

食べる前に種はしっかり取り除いておき、江戸時代から受け継がれる大事な種は洗っておきました。

メロンほど甘味は強くありませんが、マクワウリ独特の香りや甘さがおいしく、みんなあっという間に完食。
事前に調べたところでは「甘味があまりないので、漬物やスープに利用する」などと書かれていたので、生でおやつに食べて、こどもたちの舌に合うのか半信半疑だったのですが、こんなに美味しいなんて！やはり育ててみないと分からないものです。

おやつの後は、これから始まる秋野菜についてのお話。

畑でこれまで育ててきた野菜は、畑の土から栄養をもらって成長したから、同じ場所で同じ野菜を育てるとうまく育たない「連作障害」の話。夏に育てた野菜によって、次に同じ場所で育てる野菜（後作野菜）に向いているものと向かないものがあることなどを、紙芝居を使いながら確認し、いよいよ秋に育てる野菜が決まりました。