福祉農園2024.12.31

福祉農園✳︎番外編　コンポスト堆肥で循環型農業

福祉農園では、カフェから出た残渣（食材の下処理で出るクズ）を畑で堆肥化して野菜作りを行っています。

取り組みを始めるきっかけになったのは、農園内にあるカフェではランチを提供しておりますが、今まで下処理としてでる食材の残渣をただゴミとして捨てていました。

ゴミ代もかかるし、何かリサイクルできたらいいねと言う発想から、試しに畑の1区画を使ってコンポストを作ってみようと言うことになりました。

畑に入れられるものは、野菜や果物の皮や種、卵の殻のみ。肉製品や油分や塩分の多いもの(加工品)は土壌障害を起こす可能性があるためNGとしました。

また、カフェで提供しているコーヒーの豆カスも集めて乾燥させて一緒に混ぜ込んでいます。

専用のゴミ箱を作り、溜めて週に1～2回、利用者さんが残渣を畑に棄てに行きます。

カラスが寄ってこないように鳥よけネットを張っています。

分解が促進されるよう、米ぬかを一緒に振り入れています。

卵の殻は分解しにくいため、スコップで砕きます。

上から薄く土を被せ、ネットをかけて完成です。

1穴でだいたい2～3ヶ月溜めていきいっぱいになったら2～3週間放置した後、くわで耕していきます。

未分解のものや種から新たに芽がでてきたりしたものや、卵の殻などを分解させたり空気を入れることで発酵が進みます。

何度か耕耘機をかけて、おおよそ形が無くなれば植え付けができます。

卵の殻や野菜の種は最後まで残りますが特に影響はないので問題ありません。

畑には土壌病害やセンチュウが多く、特ににんじんは毎年のようにネコブセンチュウにやられて肌がボコボコになってしまい、売り物になりませんでした。

ところが、このコンポスト堆肥を作った跡地ににんじんを蒔いたところほとんどセンチュウの被害がなくなったのです！

他のエリアでも根にコブがついてしまっていた作物が明らかにコブの量が少なくなったりといい結果が出てきています。

コンポスト堆肥が改善の要因かは定かではないですが、他に変わったことはしていないのでおそらく土質の改善が少しずつできているのではないかと思います。

引き続き、コンポスト堆肥づくりに取り組み、持続可能な農業を続けていきたいと思います。