わくわく都民農園小金井の紹介

１　事業の趣旨

東京都が主体となり、生産緑地の貸借制度を活用した「わくわく都民農園小金井」を令和4年に開設し、生産緑地地区指定から30年を迎えこれまで以上に農地の減少が懸念される「生産緑地の2022年問題」に向けた都市農地の保全、超高齢社会が到来するといわれる「2025年問題」に向けた高齢者の活躍、多世代交流を併せて進めることができる地域モデルの確立を目指す事業です。
また、本事業は、東京都、運営事業者である（一社）小金井市観光まちおこし協会（以下「まちおこし協会」とします。）、小金井市、生産緑地所有者の四者で協定を締結し、協働により実施しています。

２　概要

(1)　所在地

東京都小金井市本町2-8-6　※JR中央線武蔵小金井駅徒歩5分

(2)　利用期間・開園日・時間

　1) 年間利用期間　３月～翌年２月（ただし２月は畑整備のため休園）
　2) 開園日　週6日開園（月曜日、年末年始は休園）
　3) 開園時間　9時～18時（農園エリアは10月～3月は～17時）

(3)　提供施設・設備

　1) 農園　シニア農園（1,020㎡）、学校農園（共菜園　60㎡）、福祉農園（150㎡）、地域農園（150㎡）、こども農園（120㎡）
　2) ビニールハウス 5.4m×20m(108㎡)　種苗育成、農機具収納、講習、更衣
　3) 農業用・非常井戸
　4) 共用設備　栽培残滓置き場、駐輪スペース、通路、管理フェンス、門扉、散水栓、水洗い場

(4)　提供サービス

　1) 農園利用　目的別に5種類の農園を提供　シニア農園の利用者への貸付方式　それ以外の農園は協会が協力事業者・団体と連携して運営
　2) イベント・ワークショップ 　収穫祭等の利用者向け・市民向けのイベントや農と食に関連したワークショップを有料・無料で随時提供
　3) 農機具・資材・潅水　利用者には鍬などの農機具や資材、潅水設備を無償提供　ビニールハウスに農機具・資材を保管
　4) 更衣・ロッカー　販売棟「Plum」内にある更衣室を利用いただけます。更衣室内にはシャワー室も完備。ビニールハウス内に貸出用ロッカーを設置
　5) その他　　利用者向けに野菜残滓置き場、駐輪スペース等の共用設備を提供

(5)　管理・運営

１）管理運営体制

運営事業者　一般社団法人小金井市観光まちおこし協会
運営組織　わくわく都民農園小金井運営協議会　メンバーは、まちおこし協会・連携事業者・利用者代表　月1回程度開催し事業企画や運営内容を協議
農園管理事務所　小金井市本町２－８－６　電話　042-208-3413

２）担当別体制

現場管理者　２名（常勤　事業統括・農園管理）
農園サポーター　１名（9時～12時　週2回　農園管理・栽培支援）
シニア農園講師　１回の講習につき2～3名（年間44回を分担　栽培技術講習）

３農園の運営内容

⑴シニア農園

1）区画数　50区画（1区画　20㎡　2ｍ×10ｍ）
2）内容　50歳以上のシニア層がセミナー形式の技術指導を受け農作業に取り組める知識・技術の習得目指します。これによって、農地の保全と高齢者の活躍を併せて進めることができる地域モデルの確立を図ります。
3）定員　50名
4）対象　50歳以上の東京都民
5）利用料　66,000円/年　年度途中契約―月割り　年度途中解除は返金なし
　　※利用料には、講習料、種苗・肥料・農薬代、農具使用料を含む　
6）利用者募集
　　・募集期間　12月（空きがある場合は随時）
　　・募集方法　HP、SNS、「都のお知らせ」、「小金井市報」、募集チラシ
　　・応募方法　HPの応募専用フォームかハガキ
　7）利用者選定　1月に選定　応募者多数の場合は抽選
　8）契約更新　2回まで可。10月頃に意向調査。1月までに契約更新
　9）まちおこし協会会員登録　利用者はまちおこし協会会員登録（会費3,000円/年）が必要です。わくわく農園で提供するワークショップ・セミナー等の参加費の割引があります。
　10）栽培計画・講習　栽培講習は年間22回（水曜日・土曜日に同じ講習を実施　延べ44回）実施します。年間栽培・講習計画は休園期間中（2月）に定めます。講習の講師はJA東京むさし小金井地区青壮年部や東京Neofarmers（東京農業会議）所属の農業者が担当します。
　11）栽培支援　講習日以外に利用者の皆さんの栽培サポートのため農園サポーター1名が週2日(水・金）午前中に待機しています。

　シニア農園Q&A

(2) 学校農園（共菜園）

　1）区画　60㎡
　2）内容　農園収穫祭（夏・秋の2回）で使用する野菜を栽培します。栽培の過程で近隣保育園や学校のこどもたちを対象に播種や苗植え付け、水やり、収穫などの体験実習を行い、未来の都市農地サポーターを育てます。
　3）栽培計画　年間栽培・実習計画は2月に定めます。
　4）運営　まちおこし協会＋近隣保育園３園

(3) 福祉農園（農福連携）

1）区画　150㎡　区画図（別図１）
2）内容　福祉事業所と連携し、高齢者・障がい者の農作業講習や精神障がい者向けの園芸療法などによる農福連携事業のモデル化を図ります。さらに、JＡ東京むさしと連携し市内・近隣市農家に農福連携の実践モデルの提供も進めます。
3）栽培計画　シニア農園の年間栽培・講習計画に準拠するほかハーブ等の独自品目の栽培も実践します。
4）運営　まちおこし協会＋連携事業者

(4) 地域農園（地域・多世代交流）

　1）区画　150㎡
　2）内容　近隣商店会、介護事業所、保育園、町会有志などで構成する地域団体と連携して、農地を活用した多世代・異分野交流を推進し、地域コミュニティ再生の実践モデルを実現します。
　3）栽培計画　シニア農園の年間栽培・講習計画に準拠する他、地域団体との相談により独自品目も栽培します。
　4）運営　まちおこし協会＋地域連携団体

(5) こども農園（農体験による学び）

　1）区画　120㎡
　2）内容　都内在住の小学生を対象に、年間を通した農業体験や環境教育、モノづくりなどのプログラムと、土や植物、生き物との関わりを通した遊びや学びの機会を提供します。具体的には、週2回（水・金）15時～18時00分（各自来園可能時間から参加）に実施します。
　3）定員　各回10人
　4）対象　東京都在住の小学生
　5）利用料　1人　13,000/月（保険料として1,000円／年一回）
　6）利用者募集
　・募集期間　１２月（空きがある場合は随時）
　・募集方法　HP、SNS、「小金井市報」、募集チラシ、ポスター
　・応募方法　HPの応募専用フォーム
　7）利用者選定　定数以上の申し込みは抽選で決定し利用契約（契約期間３月～翌年２月）を締結
　8）まちおこし協会会員登録　利用者（保護者）はまちおこし協会会員登録（会費3,000円/年）が必要です。わくわく農園で提供するワークショップ・セミナー等の参加費の割引があります。
　9）栽培計画　シニア農園の年間栽培・講習計画を参考に策定
10）運営　まちおこし協会＋地域教育団体

　●こども農園Q＆A

５　農園管理

(1)　日常管理

　・開園時間（9時～18時　※10月-3月は～17時）に合わせて、門扉・販売所・車止め等の開錠・施錠を行います。
　・農園内の点検を定期的に行い、異常の発見に努め必要に応じて対策を講じます。
　・不審者、不審車両等の侵入防止、不審物の発見に努め、必要に応じて掲示物の設置、不審物の除去などを適宜実施します。
　・共用施設・設備の点検を適宜行い、必要に応じて片付け・清掃・修理を実施するなど施設利用環境を維持します。

（2）定期管理

　・農園内共有スペースの除草作業を利用者の安全を確保したうえで年4回程度実施します。
　・農園内共有スペースの植栽については、剪定、施肥などを適宜実施します。
　・シニア農園の未契約地は、使用可能状態を維持するよう適切に管理します。
　・農機具・資材は適宜点検し、必要に応じて修理・補充します。
　

（3）利用管理

　農園利用者の皆さんには、次のような禁止事項・協力事項についてご理解・協力をお願いします。

　〇禁止事項
　　・開園時間帯以外の利用
　　・農園内での焚火等の火気使用（許可されたものを除く）
　　・農園の耕土を搬出すること
　　・建物・工作物の設置
　　・共有部分の個人使用・無断使用
　　・自動車・自転車の路上駐車、大声での談笑など周囲区画、近隣住民への迷惑行為
　〇協力要請事項
　　・農薬はやむをえない場合のみ使用し周囲区画や近隣住民の迷惑にならないようにすること
　　・栽培残滓や除草ごみなどは所定のごみ置き場廃棄すること
　　・自転車等の交通用具、農機具等の所定場所への収納すること

６　災害時避難場所

(1) 災害時避難場所として活用

農園内の施設・設備は、大規模災害発生時には地域被災住民の皆様の避難場所として活用します。その際の提供内容は次のとおりとします。
・施設内設備（災害用井戸等）の使用、栽培品等食料の提供
・災害に関する小金井市や東京都などの公的情報の提供
・防災計画に基づく避難場所への移動支援
　

(2) 災害対応訓練

災害時を想定して近隣住民を対象に年に1回「災害対応訓練」を実施します。　

隣接施設・その他

　農園内にある販売棟「 Plum（プラム）」では、農園産野菜や地元野菜を使ったランチも提供されます。また、地元野菜やその加工品の販売コーナーも設置されます。地域の皆さんのお休みどころとしての利用、農と食に関するセミナー・ワークショップの開催などに活用されます。

１　農産物・加工品販売

　1）販売用施設　販売所ラウンジに販売コーナーを設置します。
　2）販売物　販売コーナーで取り扱う商品は、農園産野菜（福祉農園・地域農園・こども農園の収穫物）、地元農家や事業者扱いの地元産野菜・加工品です。
　3）販売時間　火～金　10時～16時
　4）運営　まちおこし協会＋委託事業者（農福連携事業として実施）

２　収穫野菜を使った飲食（ランチ）提供

　1）飲食提供施設　販売棟Plum内のキッチンで調理しラウンジで主にランチを提供します。
　2）提供品　セミナー農園産野菜（福祉農園・地域農園・こども農園の収穫物）、地元産野菜を使った日替わりランチ提供します。合わせて日替わり惣菜や飲料もテイクアウト商品として提供します。
　3）提供日・時間　火～金　11時～14時　※なくなり次第終了
　4）運営　まちおこし協会＋委託事業者（農福連携事業として実施）

３　イベント・ワークショップ

　1）実施施設　農園、販売棟Plum内ラウンジ・キッチン、近隣農地で実施します
　2）内容
　〇利用者向けイベント
　　収穫祭　夏（7月）と秋（11月）に実施　会場は農園、販売棟Plum内のラウンジ・キッチンを使用します。
　〇市民向けイベント
　　感謝祭　11月に実施　会場は農園・近隣農地・販売棟Plum内のラウンジ・キッチンを使用します。

　　まろん食堂　毎月第3日曜日12時～16時で実施　地元産野菜を使った総菜の量り売りを中心に地元事業者が出店　こども（大学生まで）向けには、まろんチケットを使って惣菜を無料で提供します。

　〇ワークショップ
　　利用者・市民を対象に農と食に関連した参加型有料イベント・ワークショップを適宜開催します。農業者・商業　　　　者・食に関連した事業者などと連携して多様なテーマでの開催を予定しています。開催日は主に日曜日とし、会場は農園、販売所内ラウンジ、キッチンで実施します。