Vol.886　10年ぶりの一般公開‼️「一日だけの結城座探検ツアー」に行ってみました🎭

今回のまろん通信は2018年10月8日(月.祝)に行われました、10年ぶりに一般公開される「一日だけの結城座探検ツアー」に参加してみてのまろん通信です。

結城座は江戸時代の寛永12年（1635年）に初代結城孫三郎が旗揚げいたしました。
それから約380年の長い年月を経て、現在『国記録選択無形民俗文化財』『東京都の無形文化財』に指定されている、日本唯一の伝統的な江戸糸あやつり人形の劇団です。
(以上、結城座のホームページ歴史とあゆみより)←更に詳しくはこちらをｸﾘｯｸ

これはすごいものが小金井にあったわけだ…

結城座の場所は東京学芸大学北側で中央大学高等学校の西側、新小金井街道沿いのアジアン料理のアソクビナヤクの斜め北側二軒目のところにありました。

ここか…
小金井市観光まちおこし協会のスタンプラリーのポスターが貼ってあり、待っている間にもスタンプを押しにきた親子連れが何人かきていました。

ちょっと早いですが、人が並びだしたので、中に案内されました。
入り口でまずはスリッパにはきかえて中へ

一階の奥が稽古場になっているそうです。

稽古場には操り人形の頭(かしら)がずらっと展示してありました。
今回は小金井市観光まちおこし協会のスタンプラリーが妖怪スタンプラリーとの事もあり、今回は人形の頭(かしら)の中でも異形のものを選んでみたそうです。

こちらは胴体がついている操り人形

船

洋風な操り人形もありますね

まずは副事務局長築地さんのお話
結城座についてなど

そして制作部澤田さんから頭(かしら)などについてのお話。
頭(かしら)はいろいろあるそうですが、胴体については使い回して使っているそうです。
頭(かしら)を付け替えれば別の顔の操り人形になるという感じですね。
展示されていた頭(かしら)について細かく説明いただきました。
今回は異形な頭(かしら)ということで…

怖い形相の頭(かしら)がいっぱいです。
こちらは演目｢日高川」の怒りのあまり蛇になり恋人を焼き殺した清姫さん。
女性の情念のこわさを感じますね…

こちらは1785年、結城座の為に書き下ろされた演目「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)の鶴喜代さんと八汐さん。八汐さん…怖い形相です…
結城座、澤田さんから女性はこういう形相にならないよう気を付けましょうね…などの話をしながらの説明をいただきました…

今回の展示された頭(かしら)についての説明

そして更なる頭(かしら)を見にとなりの保管倉庫の部屋へ

随分ユニークな頭(かしら)もありますね…

衣装の早変わりなどのために、同じ頭(かしら)を2つ作っているものもあるそうです。

次は3階へ🚶‍♂️

３階奥が作業部屋だそうです。

まずは頭(かしら)について。頭(かしら)には木製のものと張り子のものがあるそうです。

胴体について

胴体は男は足がついている。女は裾あしらいなどで動きを表現するため、足先がついていないそうです。
また微妙な重さの調整の為、板おもりをつけたりするそうです。
女の場合は腰のあたりの作りがしなやかに動く作りになっているそうです。

また衣装については胴体に合わせてひとつひとつ作られるそうです。

また戦前は操り人形の糸は絹糸を使っていたそうなんですが、戦中から木綿糸に変わり、現在は黒の8番の木綿糸を使っているそうです。
絹糸の方が強度が強いというメリットがある反面、動きで糸を切らなくてはならない場合、操り師が指を切るなどということがよくあったそうです。
木綿糸だと糸の張り替えを絹糸よりもしなくてなならないというデメリットもあるそうですが、指を切るよりはと現在は木綿糸になったそうです。
合わせて、胴体と手足などをつなげるのにたこ糸も使われるそうです。

さて作業部屋での説明が終わり、一階の稽古場へ。
副事務局長の築地さんから2019年1月に行われる武蔵野芸術劇場での公演のお話や、今回お土産に頂いた絵びら八重垣姫ボックス（大正初期9代目結城孫三郎が新松菊亭に出演したときの絵びらをもとに制作）などの説明いただき、今回の結城座探検ツアーは終了。充実した探検ツアーでした。